知る
まちを見て、歩いて、体験し、情報を集める。
あなたが暮らしているまちや、使っている公園、学校、施設について、
「こうだったらいいのに」
「ここが少し使いにくい」
「こんなことをやってみたい」
と思ったことはありますか。
まちについて感じていることや、日々の暮らしの中で気づいていることは、あなた自身にしか分からない、大切な視点です。
私たちは、こども・若者を、大人から意見を聞かれるだけの人ではなく、まちを見て、考え、つくり、動かしていく、ひとりとして捉えています。
意見から、まちの具体へ
意見を言うことのできる場があることは、大切です。
けれど、意見を聞いてもらうことだけが、まちへの参画ではありません。
自分たちが考えたこと、伝えたこと、仲間や大人と話し合ったことを、実際に試してみる。
そして、公園や施設の使い方、活動、ルール、展示、サイン、イベントなどとして、まちのどこかに形が残る。
「ここには、自分たちも関わった」と思える場所や活動があることは、こども・若者にとっても、まちの未来にとっても、大切なことだと考えています。
まちを見て、歩いて、体験し、情報を集める。
気づいたことから、自分なりの問いや考えを持つ。
自分に合った方法で伝え、ほかの人の考えを知る。
アイデアを、小さな活動や実験として形にしてみる。
場所、活動、ルール、仕組みなどとして、まちに残る。
実際に使い、確かめながら、よりよい方法を考え直す。
まちは、一度つくって終わりではありません。使いながら考え、少しずつ育てていくことができます。
いろいろな関わり方
まちに関わる方法は、会議で意見を言うことだけではありません。自分に合った方法で、まちを知り、考え、表現し、動かしていくことができます。
実際に歩いて、気になる場所や、好きな場所、使いにくい場所を見つけます。
写真や動画を撮ったり、絵を描いたり、気づいたことをメモしたりして残します。
見つけたことや感じたこと、あったらよいものを、地図の上に描いて整理します。
人に話を聞いたり、観察したり、はかったり、数えたりしながら、まちのことをたしかめます。
仲間や地域の人と一緒に、やってみたい活動や、新しい使い方を考えます。
考えたアイデアを、小さな活動や実験として実際に試し、うまくいくかを確かめます。
一人で全部する必要はありません。
友だちや地域の人、大人と一緒に、自分にできるところから関わることができます。
自分に合った方法で
考えや気持ちを伝える方法は、一つではありません。
話すこと、書くこと、描くこと、つくること、身体を動かすこと、写真を撮ること、誰かと一緒に伝えること。
自分に合った方法と速さで、まちに関わることができます。
そのときに話したくないことは、話さなくても構いません。途中で休んだり、参加をやめたり、考えを変えたりすることもできます。
違いから、見えるもの
同じまちや場所について考えても、気になることや、やってみたいことは、人によって違います。
年齢や暮らし方、経験、使う時間が違えば、見えているものも変わります。
それぞれの考えを持ち寄り、その理由を知ることで、一人では思いつかなかった見方や、新しい方法が見つかることがあります。
多くの人と同じ意見でなくても構いません。少数の意見や、まだうまくことばにできない考えにも、大切な発見があります。
賛成か反対かだけでなく、なぜそう思ったのか、どのような経験から生まれた考えなのかを聞き合います。
どちらか一方を選ぶだけでなく、使う時間を分ける、場所を変える、まず試してみるなど、別の方法を考えます。
意見の違いは、まだ見えていなかったまちの姿に気づき、新しい選択肢をつくるための手がかりになります。
意見を受け取った、そのあと
まちについて意見を伝えたあと、その意見がどうなったのか分からないままでは、本当に参加したとは感じにくいものです。
みなさんから出された意見には、すぐに実現できるものもあれば、時間や予算、安全、法律、ほかの人との調整が必要なものもあります。
だからこそ、意見を聞いて終わりにせず、どのように検討され、何が決まり、これからどうなるのかを返すことが大切です。
誰が意見を受け取り、どの計画や活動へつなげるのかを、分かるようにします。
安全、予算、制度、場所の条件や、ほかの利用者との関係を確かめます。
何が実現できるのか、今は難しいのか、その理由や判断した人を伝えます。
試してみること、もう一度考えること、実施や運営に関わることなど、次の機会をつくります。
そのときには実現できなかった考えにも、まちの課題や可能性を知るための大切な手がかりがあります。理由や検討の経過を残し、これからの計画や見直しへつなげます。
私たちがすること
まちの翻訳社は、こども・若者のみなさんに代わって意見を決めたり、大人の考えに合わせてことばを変えたりする会社ではありません。
みなさんが、自分で知り、考え、自分に合った方法で伝え、実際のまちや活動へつなげられるように、関わり方や対話の場をつくります。
いきなり意見を聞くのではなく、その場所を見たり、使ったり、いろいろな人の話を聞いたりできる機会をつくります。
話すことだけでなく、書く、描く、つくる、写真や映像で残すなど、自分に合った方法で考えを表せるようにします。
出された意見を、計画、空間、活動、ルール、運営などへつなぎ、できるところから一緒に試します。
意見がどのように検討され、何が実現し、何が難しかったのかを伝え、次に関われる機会へつなげます。
みなさんのことばを勝手に大人のことばへ置き換えず、
その人が伝えたかったことを確かめながら、まちへつないでいきます。
まちに関わる、はじめの一歩
まちの中で気になっていることや、やってみたいことがあれば、そこから考え始めることができます。
まだ、うまくことばになっていなくても構いません。歩いてみること、描いてみること、小さく試してみることも、まちへの関わり方の一つです。
学校や地域、施設などで一緒に考えてみたいことがあるときは、先生や家族、身近な大人と一緒に知らせてください。
大人・行政・学校・地域・事業者のみなさんへ
意見を聞くだけで終わらせず、考えるための情報や体験、判断への関わり、実践、振り返りへつなぐために、大切にしていることを紹介します。